2003-03-25 旧東ドイツの“足首 太股 男の世界” [長年日記]

_ [livre][football]4384012594ピッチサイドの男 トーマス・ブルスィヒ ★★

旧東ドイツを舞台にした、サッカー監督(確かにピッチサイドの男だ)のモノローグによる作品です。去年のワールドカップにあわせて発売されたようですが、サッカーものでフィクションというのは貴重です。短くてすぐ読めるし。発売元はドイツ語辞典を出している、三修社。

でも読んだの去年なんで、結構忘れてます(^^;)。

要は“足首 太股 男の世界”を描いたサッカー文芸なんですが、いろんな要素が凝縮されています。今回パラパラ読んでみて、以下の部分が目に留まりました。

(前略)アメリカ人で、自国の国民的スポーツのルールを
知っている人はいないんです。もう頼むよ、って感じです。
だって、連中は世界の超大国でありたいんでしょう? し
かし、自分たちの国民的スポーツのルールも知らないで、
いったいぜんたいどんなふうに世界のルールを考えようっ
てんでしょうか。いっぺん聞いてみたいですな。(後略)
あとこの監督のサッカー馬鹿っぷりがスゴイです。
 壁崩壊には、一つだけよいことがありました。バイエル
ン・ミュンヒェンと試合できる可能性がつねにあるんです。
...とってもいい作品です。